家業が千葉県成田市で建設事業(平山建設)を手がけていましたが、私は15歳で全寮制の高校に入り、以降、大学、就職とずっと成田を離れていました。
就職していた会社で、不動産有効活用の部署から人事部に異動になった入社3年目の頃に、突然父が東京・渋谷の職場に家業を継いで欲しいと訪ねてきたことがきっかけです。
ちょうど仕事が面白くなってきた時期で転職を迷いましたが、先祖からの伝統を思えば、長男である自分が自分の意思で家業を継ぐべきと決断しました。
入社3年目の25歳
習い事ではありませんが、平山建設初代の金吉が作った家訓「我が家の五箇条」は経営する上での指針になっています。
また、お地蔵さまを見たら手を合わせることや、鎮守の神社の前で頭を下げる習慣、平山家のそばの同祖神の掃除をすることなどは、祖母の背中で習いました。
祖母に倣って小学校の頃は毎日掃き掃除をしていましたが、これも仕事をする上で役に立っています。
自分自身が努力し、行動できる人が経営者に向いていると思います。
人づくり(社員教育)こそ経営の基本だと思っていますが、そのためには、まず経営者自らの人格を高めることが大切だからです。
また、「孝」の一字はリーダーの資格であると思っています。
人間として親を敬い大切にできる人がリーダーの資質があると思います。
平山家では代々「隔世教育」(祖父母による教育)により、将来の後継者候補である子供たちを育てています。
私も祖父のあぐらに座らせてもらったり、将棋を指してもらったり、 祖母に背負われて色々なところに連れて行ってもらいました。
祖父母からの強い愛情が絶対的な肯定感を生み、事業を前へ、前へと革新していく力になっています。
これから経営者を目指す皆さまへ、私の父である平山金吾の座右の銘を贈ります。
「為当為、不為不当為」
為すべきことをなし、為してはいけないことは為さない。
正しいことが正しく思え、悪いことが悪く思える。
正しい価値観を持って人生を送れば間違いがないと考えています。