僧侶になったのは、実家がお寺で父が住職だったというのが大きな理由ではありますが、寺院は父の銀行員としての収入で維持されており、私も幼少の頃から僧侶以外の職を求められておりました。
理系大学を卒業、大学院に行き社会に出る前に、実家のお寺を守るため僧侶になる必要があったことと、人生の探究として修行に行きました。
修行中に阪神淡路大震災復興支援ボランティアに赴く機会があり、そのまま神戸にて活動を継続しようと決意しました。
そのため一旦修行を終え、僧侶の資格を有した上でNGO職員としてボランティア活動を継続しました。
縁あって寺院の手伝いをしながら活動を続けることとなり、それが僧侶を生業とするはじめとなりました。
整体師は元々身体への興味があったこと。そしてボランティアや僧侶としての復興支援活動を進めていく中で心だけでは人は救えないと思い立ち、お寺のお手伝いをしながら整体の学校に通い資格を取得しました。
その後学びを深めた上で被災地にて整体屋として生業をはじめました。
人生探究と資格取得して僧侶を目指そうと思ったのは22歳。
職業として僧侶となったのは25歳。
そして整体師など身体に関する職に就きたいと思ったのは20歳頃。
子供の頃習っていたピアノは、音への探究として学生時代の研究と、お経を唱える技量の助けとなりました。
その他いくつかの習い事を行っておりましたが、すべて自分にとっての生きる糧と広がりになっていると感じています。
僧侶とは、本来亡くなった方を導くだけの職業ではありません。
生きとし生けるすべての方の安心と平穏を願い、身心両面のサポートをし続ける存在です。
その原点として自分や自分以外の方々、そして世界に対し、様々な好奇心を持ち学びたいと考えている方が向いています。
整体師としては、自分の感覚・感情・想い・考えていることを知っていこうという探究心を持ち続けている方が向いています。
習い事を休んだとしても無理矢理に行かせようとはせず、行こうという想いが募るまで見守ってくれていました。
特に僧侶になられた方の話を聞くと、なろうと思ってなったというよりも、なるようにいつの間にか導かれていったという方が多いように感じます。
何の職業になるについても、最初からこの職業になると決めるのではなく、与えられた場で好奇心を持って何事も一生懸命突き進んでいくことで道は開けると信じています。