幼い頃から一緒に暮らしていた祖母の最期のときでした。
7月7日 七夕。祖母の納骨。
庭の紫陽花や白百合を摘んで、お墓にお花をたむけようとした時、
すべての花粉をとったはずなのに、花粉のついた白百合が一輪。
たった今、咲いてくれたのでしょう。
祖母の死が悲しくて仕方がなかった心を、白百合を通じて、祖母が身体なくとも、今ここにいる。
その花が、祖母の死を受け入れることに導いてくれました。
花も人も生命ある同じ生き物。
言葉なくとも、こんなにも人を癒してくれるのだと、一輪の白百合の花の息吹が、私を大きな感謝と安らぎの心へと変えてくれました。
そして遺品の整理。
祖母のタンスから、私の写真と一緒に1万円札が2枚。
「これはおばあちゃんからの最後のお小遣いよ」と、母がそっと手渡してくれました。
私は何か意味のある事に使いたくて、そのお金を入学金に、花の資格をとりました。
そして、いつしかお花の世界で仕事をするようになりました。
〜お志事(しごと)〜
花は決して主役ではないけれど、何気ない一日にも、一生に一度。
お姫様になる大切な一日にも。
そして、人生最期の日にも。
懸命に生きた、お一人お一人の尊い人生の最期を、その故人の方らしいお花
ご家族の心を、そっと少しでも少しでも癒してくれるお花とともに、美しい最期を送ってさしあげたい。
そんな思いで日々、お志事をさせて頂いています。
紐解いてみると、
・幼稚園の頃の夢・・・お姫様(綺麗なドレスを着てお姫様という職業があるのだと思っていました)
・小学校一年生・・・・お花屋さん
・小学校三年生・・・・キャビンアテンダント
空も大好き、接客も大好き。キャビンアテンダントの時も天職だと思っていました。
※人の喜ぶ事を考えてして差し上げて、喜んでもらえる。何て楽しい仕事なんだと思っていました。
キャビンアテンダントは所属の空港に90分圏内に通勤できるところに住まなければいけず、結婚して遠くに嫁ぐことになり、退職しました。
そして祖母の死をきっかけにお花の道に進むことになりました。
今はこの職業をまた天職だと思っています。
小学1年生になりたかった花屋さん。
幼い頃に描いた夢3つ、全部叶えられたと思っています。
【英語】
海外のフラワーアーティストと話したり、海外のフラワーデザインを学ぶのに読んだり書いたり話したりするのに役立ちます。
【ピアノ】
音楽や芸術等で感性を磨くことは、命あるお花と会話しながら生かしてあげる事に役立ちます。
【華道】
四季折々の花を知り、日本の伝統、引き算の美しさを学び、花を生けるのに役立ちます。
【フラワーアレンジメント】
お花の特性を知り、生け方の基本を学び、さまざまなお客様の要望に合わせてお花を生けるのに役立ちます。
【モダンカリグラフィー】
海外で流行のモダンカリグラフィー。ちょっとアイテムに添えるだけで、お花が魅き立ちます。
結婚式ではお花以外のアイテムも作るので、モダンカリグラフィー描ける事はとても役立ちます。
【絵画・スケッチ】
お客様への提案で、絵を描いて伝えるのに役立ちます。
【パソコン・デザインソフト】
お客様に提案したり、お仕事先の方と資料のやりとりをしたり、パソコンでデザインしたり、何をするにもパソコンは必ず使うので役立ちます。
・自然を大切にできる人。
・お花や植物も人間と同じく生きていて、大切だと感じられる人。
お世話をしてあげないとすぐに枯れてしまうし、愛情をもって接すると綺麗に咲いてくれます。
一緒にお花を植えたり、花が咲く様子を見たり、野菜の花を観察したり、イチゴ狩りをしたり、
花や木、植物の育つ様子を日々一緒に見守ってくれました。
お花の仕事は、とっても楽しいです。
結婚式のお仕事も、とっても楽しいです。
大好きなお花をたくさん綺麗に束ねて、花嫁さんにとっても喜んでもらって、幸せいっぱいのお仕事です。
誰かから誰かへの気持ちを、お花に込めてお届けして、贈った方も、贈られた方からも「ありがとう」と言ってもらって、幸せなお仕事です。
もし何かで自分が落ちこんでいても、花市場に行ってたくさんのお花に囲まれているだけで、一気に元気がでてきます。
そのくらいお花の持つパワーは大きいです。
見た目よりとっても力仕事で、早起き(私は3時起きで花市場に仕入れに行きます)ですが、そんなことは何の苦にもならないほど魅力のあるお仕事です。
自然の有難さに日々ふれて、毎日感謝がいっぱいになるお仕事です。
皆さんは人生のアーティストです。
自分の好きな人生を創る力を持っています。
人生はアート。自分の好きなことにたくさんチャレンジして、人生を最高傑作にしてくださいね。