小学生の頃は教室で手を挙げることもできない内気な少女でした。
それが高校でコーラス部に入り、声が良く響くようになったことで周りの反応が変わり、自分の声と言葉で思いを伝えることができる素晴らしさを知りました。
やがて、「声と言葉で多くの人に情報を伝える仕事」であるアナウンサーを目指すようになりました。
地元のNHKのキャスターを経て、兵庫県の広報の仕事をしているときに阪神淡路大震災に遭遇。
被災された県民向けの情報発信をした体験から「相手の心に響くように伝えられるスキル」の大切さを再認識し、かつての私のように自分の思いを伝えられないもどかしさを抱えている人の役に立ちたい!と話し方講師になりました。
同時に、震災後の喪失感の中で出会った金子みすゞの詩に前を向く勇気をもらったことから「朗読を通して思いを通わせる」朗読の活動も始めました。
話し方講師や朗読家の仕事に繋がるアナウンサーという仕事を意識したのは高校一年生のときです。
コーラス部に入って、それまでコンプレックスだった声が良く通るようになったことで、周りの人にちゃんと話を聴いてもらえ、認めてもらえるようになりました。
そのことから「声と言葉で思いを伝えること」は「生きる力」であると思い、そんな仕事をしたい、とアナウンサーを目指すようになりました。
コーラス部で歌のための声のトレーニングをしていたことは役に立ちました。
自分が前に出て皆を引っ張るリーダータイプの人より、縁の下の力持ち的な存在の人、
相手のことや周りに目を向け、その気持ちを感じ取れる人が向いていると思います。
小さい頃から本を読み聞かせてくれ、自分で読めるようになってからはたくさんの本に触れさせてくれました。
自分の声と言葉で思いを伝える力は、自分らしく人生を切り拓いていくのに欠かせない「生きる力」です。
話し方講師はそれを応援する仕事、朗読家は声と言葉の大切さや美しさを未来へ伝えていく仕事です。
成果がかたちになる仕事ではありませんし、正解がある仕事ではありません。
だからこそ、やりがいがあります。自分次第で何歳までもできる仕事、どこでも身体一つでできる仕事でもあります。