特定の出来事があったというよりも、物心ついた時から歌が好きで、「歌を上手に歌いたい」「自分らしい歌とは何か」と追求し続けたことが、今の私の原点です。この探究心は、声楽家として知識や理論を突き詰めるだけでなく、NPO法人や学習塾の経営、そして教育という分野全体に広がっていきました。
異なる分野に見えるそれぞれの経験は、「目の前の物事に真摯に向き合い、その可能性を信じる」という点で一本につながっています。
小さい頃から歌手に憧れがあり、文化に理解のある家庭環境で、たくさん歌い、色々な音楽を聴いて育ちました。一方で、実家が商売をしており、経営者にも素養のある家庭環境だったので、情報や商品を集めて課題解決をするようなことは自然と身についていました。特定の年齢で何かを目指すことはなく、その時々の興味や課題に真摯に向き合う中で、自然と今のキャリアが築かれました。
歌、ピアノ、ギター、算数塾、大学予備校での勉強。歌や楽器を通じて感性を磨き、算数塾や学校、予備校の勉強で知識を増やし論理的思考力を養いました。これら全てが、今の私の多角的なキャリアを支える土台となっています。
自分の「好き」を原動力に、探究し続けられる人に向いています。芸事は早く始めるに越したことはありませんが、それ以上に大切なのは、環境の変化や困難にも柔軟に対応できる姿勢です。華やかな世界に惑わされず、地道な努力を続ける真摯さがあれば、たとえ道のりが厳しくとも、これまでの様々な経験を力に変えて、必ず自分だけの道を切り拓いていけるでしょう。
人とは違う個性を持つ私に対し、両親は「変わっていて良かったね」と常に言ってくれました。また、学校に行きづらくなった時も、遅刻や早退を叱るのではなく「家の手伝いをして」と声をかけてくれました。当時は理解してもらえないと感じることもありましたが、今思えば、私自身を否定せず、自由に生きることを信じてくれたからこそ、自己肯定感を失わずにすみました。
この経験から、子どもたち一人ひとりの個性を認め、そのありのままの存在を肯定することの大切さを学びました。
人生は予期せぬことの連続です。計画通りに進まないことの方が多いかもしれません。でも、あなたの「好き」や「得意」なこと、そして何よりあなた自身を信じてください。
人と同じである必要も、無理に違っている必要もありません。人は支え合って生きる存在です。日々の学びや経験に真摯に向き合い、その一つひとつを大切にすることで、あなたらしいやり方で社会と関わり、よりよく生きるための道が必ず開かれます。応援しています。